流線型の鋭角

ミッドライフクライシスど真ん中。イラストと偏った人生観をつらつらと。

ルース・ベネディクト『菊と刀』が面白い!

1946年、ルース・ベネディクト氏によって書かれた『菊と刀』。

日本人の根底にある性質と闇を見事に分析していて、面白い事この上ない!

 

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Ruth Benedict

勢いで、お写真模写。これまた美しい女性でため息しか出ません。

菊と刀』、名前だけは知っていました。こちらの動画がもの凄く分かりやすく面白く纏まっていて、思わずkindleでダウンロード購入。今半分くらいまで読んでいます。

 

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ja.wikipedia.org

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大まかに言うと、日本人と西洋人の大きな違いについて。

① 日本人は『恥』の文化であり、西洋人は『罪』の文化である。

② 日本人は『恩』の文化であり、西洋人は『愛』の文化である。

③ 日本人と西洋人の人生における『自由度』が全く逆である。(日本人は幼少期・老年期が自由、青年期~壮年期は束縛された不自由な人生。西洋人は逆)

 

特に『恩』の文化について、まさに目からうろこでした。

例えば親子関係において、西洋人は『愛』(=与え、与えられるもの)を以て接するため、『借り』にはならない。

しかし日本人は『恩』を以て接するため、たとえ親ですら、『借り』を感じ『返さねば』と感じてしまう。

…まさに私の人生の原動力は『恩』を『返す』為です。恐ろしい事だ…。

自分の人生を歩んでいるようで、気付けば家人や周囲の期待に応える為、また恩を返すために生きています。どうにも重苦しく納得がいかない原因が分かった気がしました。

恐ろしいのは、特に家人。『愛』だと思い込んで与え続けているモノの正体が、実は『恩』であること。勿論そんな事には一生気付かない。恐らく子もまた気付かずに、同じ様に自分の子供に『恩』を売ってしまう。これが見えない事実であり、ある種負のスパイラル。(私は私で止めるから、我が家のスパイラルは終わります。)

…それでもなお、この日本人気質が捨て難く、むしろ美しいとさえ感じてしまうのは、私が『日本人』たる所以なのでしょう。

 

そもそもベネディクトが『菊と刀』を執筆した理由は、軍事命令。当時戦争相手だった大日本帝国の日本人の気質を明らかにし、今後どう日本人と関わっていく事が有効か調べよ、と言う特殊な物。戦時中なので日本に滞在することは不可能な中、調べ上げ考察した結果が『菊と刀』。

そんな特殊な環境下で、且つ異国人だからこそ、冷静且つ客観的な視点で考察が出来たのでしょう。何と素晴らしいことか!

動画を観るだけでも、非常に興味深く勉強になります。

本もまた面白い!読み終わったらまた記事にするつもりです。

素晴らしい本に出会えました。