大分前に描いていた女性のイラストがようやく完成しました。
元絵はこちら。
最近嬉しい事がありました。
中学生?の国語の授業で、教科書に掲載されている詩の中から好きな詩を選び、朗読するか書き出すかの作業をしました。
その時に選んだのが、下記にある香川紘子さんの『蜥蜴』という詩です。
何年かずっと探していましたが、Googleで『蜥蜴 尻尾 本当の自分 教科書 詩』で検索したところ、見事ヒットしました。流石はGoogle先生。
探し求めた詩はこちら。
『蜥蜴』 香川紘子
すばやい決断で
尻尾を切りすてることで
わたしはいつも 命びろいをしてきたのだと信じていた
だが あの現場に残してきた可能性の尻尾こそ
ほんとうの自分で、
いま生き残っているのは
ひからびたミイラかも知れないという思いが
束ねた太い皮鞭のようにわたしを打つ
…何だかね、切ない感じですよね。生き残るために様々な物を捨てた結果、捨て去ったものが本当の自分だったかもしれないという絶望。
もう後戻りも出来ないし、様々な取捨選択の末、得られた安定もある。
中学生の頃から、どうしようもない虚しさがこびり付いているようです。
ちなみに作者の香川紘子さんは、幼少期にかかった脳性麻痺による身体障がいがあり、さらに第二次世界大戦中、広島で原爆も体験されているとの事。
今回Google検索した際に知ることが出来ました。
この方の人生に比べたら、自分の絶望なんて軽いものだと思います。
でも、この詩に共感する人は多いんじゃないかと思います。
あの時切り捨てた可能性という名の尻尾よ、本当に申し訳なかった。
切り捨てて切り捨てて、軽くなったつもりが逆だった。
あの頃の自分よ、ごめんなさい。