流線型の鋭角

ミッドライフクライシスど真ん中。イラストと偏った人生観をつらつらと。

エリクソンの「ジェネラティヴィティ(次世代育成能力)」

先日修了した研修の学びのひとつ。

エリク・H・エリクソンの発達段階の中の「ジェネラティヴィティ(generativity)」という考え方。

 

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Erik Homburger Erikson

ja.wikipedia.org

エリクソンといえば「エリクソンの心理社会的発達理論」。学校で習って、分かった様な分かり切れない様な感覚を味わうアレです。

有名なのは「アイデンティティ」の概念ですが、未だにうまく説明が出来ません。

そんな中、今回の研修の中で学んだのが「ジェネラティヴィティ(generativity)」。

「次世代育成能力」と訳されています。以下Wikipediaより引用。

 

次世代育成能力(じせだいいくせいのうりょく、Generativity)は、心理学者のエリク・エリクソンが成人期に獲得すべき発達課題として挙げた人間的性質のひとつ。

概要[編集]

彼が同様に提唱した、青年期について挙げた自己同一性、つまり「自分探し、自分が一体何ものか見つけ出し、それと知ること」に比べると、知名度が低い。これは、この英単語「Generativity」が専門家の間では生殖性と日本語訳されることが多かったため、女性のみの課題と思われていたからとも解される。

次世代育成能力は、生殖に限ったこととエリクソンは定義しておらず、女性が出産することだけでない。性別を問わず、自らの出産・仕事・ライフワーク・教育などの営みによって影響を与える新生児・後輩・後継者・教え子・自分の作品などの次の世代の人(物)との間に良好な関係を持ち、次世代の主体を育み、育てていくことができる能力をいう。

 

…これは衝撃でした。生殖に限らないのか…‼素晴らしい。

エリクソンの発達課題では、40歳~64歳の壮年期の心理的課題として「生殖VS.自己吸収」をあげ、存在しうる質問として「私は自分の人生をあてにできるか?」と投げかけています。

なので、壮年期の課題は生殖ありきで評価しているのだと思っていました。

そもそも成人期の質問「愛することが出来るか」で既につまづいている自分には、エリクソンの発達課題に対してほぼ他人事と考えていました。

しかし、さすがエリクソンさん。生殖のみに関わらず、次世代育成に関わることが出来れば良い、って、かなり守備範囲を広くとって下さっているではありませんか。

そもそも今回の研修は実習生に対する指導についてでした。まさに次世代育成。

これなら私も微力ながら関われるかもしれません。

ちなみに壮年期の次、老年期の心理的課題は「自己統合VS.絶望」。存在しうる質問は「私は私でいて良かったか?」という、アイデンティティの振り返りの様な課題。

人生の最期に「私は私でいて良かった」と思えたら本望ですよね。

今まさに壮年期のミッドライフクライシスど真ん中。

自分でも出来そうなところから、少しずつ行動していこうと思います。