流線型の鋭角

ミッドライフクライシスど真ん中。イラストと偏った人生観をつらつらと。

カーラ・デルヴィーニュ …と『アドラー心理学 嫌われる勇気』感想

今週のお題「読書感想文」

ペン画→クリップスタジオで着色、完成。

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Cara Delevingne

強く美しい女性です。本当に素敵。

 

3ヶ月に渡るお休みも明日で終了。9月から新しい職場に就職します。

…正直不安。当然不安。新しい環境はとても不安。…頑張ろう。

明日は就職前日にて、ハローワークに手続きに行きます。…就職前日って一番デリケートな時期だと思うんだけどなぁ…。前々日くらいにおまけしてくれないものか。

 

この3ヶ月、色々な事をしました。家の事、自分の事。計画していた事はやりました。

安全なフリー期間が終わるのは名残惜しいけれど、これ以上休んでいても、自分にとっては蛇足なんでしょう。

 

前から気になっていた『アドラー心理学 嫌われる勇気』を読みました。

承認欲求を捨て、課題の分離を行い、共同体感覚を目指す。

ちょくちょく心をえぐられつつも、青年と哲人の織り成す会話に引き込まれました。

散々反発を繰り返した青年が、最後はアドラー心理学を納得し受け入れます。

でもそれは、青年を「友人」として受け入れてくれた哲人の存在を、青年が受け入れた事がかなり影響していると思います。

哲人のスタイルは一貫して「今、ここ」にあって、青年の課題には介入せず、でも横の関係で平等に青年に接していました。まさにアドラー心理学のスタイル。

哲人の温かみあってこその、青年の気付き、悟り、受容だったと思います。

この本の中で衝撃だった言葉のひとつが『普通であることの勇気』。

承認欲求の放棄にしても、普通であることの勇気にしても、ちょっと前の自分には受け入れどころか反発しかなかったように思えます。

お恥ずかしながら、未だに「有能であると思われたい」とか「自分は何か特別だと思われたい」とか思ってしまいます。仕方ない。事実なので認めます。

でも、『普通であること』『存在している事』自体に価値がある。それを抵抗なく実感できる人間になりたいと思います。自己肯定よりも自己受容。

『普通であることの勇気』から、松本大洋先生の漫画『ピンポン』を思い出しました。

最終話、卓球日本代表を外れた天才ドラゴンに、スマイルが『いいじゃないですか、凡庸。僕、ワリと好きですよ、そうゆう選手』と投げかけます。

当時は血気盛んな若者だった故、全く共感できませんでした。クールで天才的だったスマイルが、平凡で気さくな青年(小学校教諭志望)になったのも分かりませんでした。

世界に誇る才能があるならば、華々しく開花すべきではなかろうか、と思いました。

(…アドラー心理学の『課題の分離』で言えば、スマイルに天才らしく成功してほしいのは”私”の理想であって、いかに生きるかを選択するのは”スマイル”の課題ですね。自己投影を押し付けちゃだめだ。成程!)

あれから20年近く経った今なら、何だか分かる気がします。

平凡な日常に、落ち着いて根を張る普通の生活は、とても有難い事です。

普通を受け入れて、自然に楽しめる人は素晴らしいです。

自分はどうしても無駄な力が入ってしまう。多分防衛本能だと思います。

自然に楽しめる人間でありたい。

新しい生活が始まり、余裕をなくすこともあると思います。(そういう傾向だし)

そんな中でも、自分の心身をおろそかにしないように、焦らず歩んで行こうと思います。

そんな色々も考えられた、良い夏休みでした。

有難うございました。