流線型の鋭角

ミッドライフクライシスど真ん中。イラストと偏った人生観をつらつらと。

見つめる少女2013 コミックイラストからリアル系イラストへの転向

はてなブログ10周年特別お題「10年で変わったこと・変わらなかったこと

2013年に描いた少女。ある意味私の転機になったイラストです。

 

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見つめる

モデルは言うまでもなく『LEON』のマチルダ役、ナタリー・ポートマンですね。

実はこの絵は、私のイラスト人生初のリアル系イラストになります。

それまでは所謂コミックイラスト、つまり主線がハッキリしたアニメ調イラストでした。

以前アップした竜宮城イラストが該当します。こんな感じ。

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竜宮城のふたり

では何故リアル絵に方向転換したか。

自分のコミック調の絵柄が、時代についていけなくなったからです。辛いなぁ。

各時代において絵柄の流行というのは必ずあります。中でもコミックイラスト系の流行は顕著です。気が付けば時代錯誤に陥ります。

現在長きにわたって第一線で活躍されている漫画家さんは、流行に流されない自分の絵柄を確立されていたり、ストーリーが素晴らしかったりと、流行を凌駕する何かを持っている方々だと思います。

残念ながら私には限界しかありませんでした。残念。

ならばリアル系に挑戦してみようと思い、描いたのが1枚目のイラスト。

今見ると、やはり時代を感じますね。塗り方とか眉毛とかが特に。

ともあれ、このイラストは当時勤めていた職場のイベントのポスターにしました。

毎回イベントごとに、年4回ほどポスター担当していたのですが、周りの反応が思ったより良かったのを覚えています。

特に印象的だったのが年配のK先生の言葉。K先生はこう仰いました。

『今までのも良いけれど、この絵は良いね。どの年代の人が見ても良いって思える絵を描くのも大事だよ』と。

この言葉には救われました。新しい挑戦に対し、肯定的に応援して頂けることは、本当に嬉しいし安心するものです。

この絵を機に、主線の主張を辞め、所謂リアル系厚塗りの方向に転換しました。

未だに描き方は確立できておらず、毎回首を傾げながら絵を描いています。

当時に比べ、制作ペースは格段に下がったし、モチベーションの維持にも努力が必要です。

しかし良い意味で、今の年齢にあった描き方やモチーフを選べている様な気もします。

この10年でイラストの方向性は変わったけれど、イラストを描き続けている事は変わりません。多分今後も描き続けるでしょう。

あの時声をかけて下さったK先生、本当に有難うございました。